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節分あれこれ

 最近は節分になると置賜地方でもコンビニやスーパーで恵方巻きを見かけるようになりましたが、ここ10年以内のことではないでしょうか。恵方巻きを食べるのは西日本の風習ですね。置賜にはもともとなかった風習です。この辺りの節分はやはり、豆まきをして鬼退治をし、歳の数だけ豆を食べるのが一般的だと思います。

 豆まきに使われる豆も地域によって違いがあるそうで、なんでも北海道・東北・信越地方は殻つき落花生を撒くのが主流で、関東から西は炒った大豆だとか。私は置賜育ちですが、子供時代に両方経験した覚えがあります。殻つき落花生は合理的!蒔いた後も殻つきなら食べられますから(笑)神社などではお餅を蒔く所もありますね。
 炒った大豆を使う理由ですが、むかし土間に蒔かれて拾い損ねた豆から芽が出てくると災いが起こるといわれていて、芽が出てこないように炒って使ったということです。

 節分と言って山形の子供たちが思い出すのは「でん六豆」。(と、個人的に強く思っています。)♪ま〜め〜はでん六♪CMのでん六さんは山形に本社がある豆菓子の会社。
 節分が近くなると、でん六豆に鬼のお面が付録でついて売られていて、子供がいる家庭にはたいてい用意してあり、おじいさんやお父さんが鬼役となり子供に豆を投げつけられる…。本来は家長が豆をまいて鬼を退治するものだったそうですが。

 地元・山形県高畠町出身の童話作家、故・浜田廣介さんの有名な作品に「泣いた赤鬼」というお話があります。人間との共生を夢見る心優しい赤鬼と、それを応援する青鬼との友情の物語。このお話に子供のころから慣れ親しんでいるせいか、でん六豆のお面に愛嬌がありすぎるせいか・・・。この辺りでは鬼のイメージはそんなに悪くない気がします。なにせ高畠駅では、大きな赤鬼と青鬼の像がお出迎えしてくれるくらいですから。